幼いころの記憶をたどると、思い出す風景があります。父母、それに祖父が黙々とミシンを踏み、職人のおじさん達が網を仕立てる。作業場にはミシンの音やハサミの音が響く。船具店を経営する家に生まれ、そんな風景とともに育ってきました。売り場にはロープや網、糸などが所狭しと陳列され、山積みのロープによじ登って遊んでは、よく叱られたものです。

それから３０年が過ぎ、３人の男の子の父となり、４代目としてミシンを踏む毎日です。今、息子たちの目に映っているのは幼い自分が見た景色そのものでしょう。

決して派手ではない仕事。変わりゆく時代の中で何十年と変わらない風景。華やかではありませんが、丁寧にずっと守り続けている技術がここにあります。
曽祖父の代から１００年、漁師さんたちの厳しい目に育てられた技術と知識を活かして、全国のお客様に感動やワクワク感をお届けしたい！そう思ってひとつひとつの商品を心を込めて仕立てています。全国のお客様との出会い、そしてそのお客様に自分のできることで喜んで頂けるということが何よりもうれしいです！

そしていつの日か５代目となる（かもしれない）息子たちに繋がるように…そんな気持ちで毎日ミシンを踏んでいます。